2014年7月アーカイブ

7月15日、
イタリアにショッキングなニュースが駆け巡りました。

「ACシエナ消滅」

日本のどのクラブよりも歴史のあるクラブが財政難によりクラブ破産に追い込まれました。

110年。

その長い歴史に幕を下ろしたのです。


今日はミランもここ10年よく対戦していたシエナについて書いてみます。



◎ イタリアで最も裕福な街の一つ

トスカーナ州中部にある都市で周辺地域を含むと人口約5万3000人。
中世には金融業で栄えた有力都市国家であり、13世紀〜14世紀にかけて最盛期を迎えた。
フィレンツェとは同じトスカーナ州にあるため、お互いに競い合う関係であった。
ルネサンス期には芸術の中心地の一つであり、トスカーナ州らしい美しい街並みも残っている。

医療、金融、政治、教育、そしてスポーツ。
数年前まではこの街にはあらゆるものが揃っていました。
しかし、今では生活の質は国内5位まで落ち2013年の失業率は9.6%、これもわずか3年で4.6%も上昇しています。
かつて金融業で世界的な発展を遂げたこの街も、イタリア国内に多くあるような不況で苦しむ他の街と同じレベルまで落ちてしまいました。

イタリアでも強豪であったシエナのプロバスケットボールクラブ「メンズサーナ」はすでに破産しており、唯一のプロスポーツクラブであり街の誇りでもあったACシエナも失ってしまう。

シエナの2つのプロスポーツクラブを支えていた「モンテバスキ銀行」は10年間で2億5000万ユーロを投資していました。しかし、シエナの負債は7000万ユーロにも及ぶと言われています。
イタリアを襲う深刻な経済危機が銀行の財政悪化を招き、シエーナの街の人たちから週末の楽しみを奪ってしまったことは想像すると胸が痛みます。


◎ シエナの誇り

創設以来その多くはセリエCに所属していたものの、2000年にセリエBに昇格すると2003年にはセリエAに昇格。そこから一度は降格したもののすぐに昇格し、トップリーグの中位以下ではあるが2013年までセリエAにとどまり続けていました。

かつては監督に先日ユベントスを電撃退団したコンテや、コズミといったイタリアの名物監督が指揮を取り、キエーザやレグロッターリエ、バルザレッティなどの有名選手も在籍していました。

イタリアの名物クラブとしてセリエ好きな方であれば誰もが知っているクラブだったのですが。

これからは名前を変えてセリエDから再出発する可能性が高いそうです。


◎ イタリア式運営法の危うさ

この出来事はミランにとっても決して他人事では無いと思います。

国内でも有数の金満チームであったミランも、近年はマネーゲームで他国の強豪とは張り合うことができなくなっています。
スタジアムには空席が目立つようになり、シーズンチケットの売り上げは低下の一途を辿っています。

バルバラ女史が根本的なクラブ財政の改革に乗り出し、何とか体制を整えようと必死で頑張っています。

金満オーナーが無尽蔵に資金を提供しクラブを強化して行く時代はとうの昔に終焉しており、こういった地に足をつけた経営方法を取らないと崩壊していくでしょう。
昨シーズンの成績も無関係とは言えません。

我々ティフォージにできることは精一杯応援する事ぐらいしか出来ませんが、
毎年ユニフォームやグッズを購入することで微力ながら協力したいと思います。
今年はシーズンチケットの購入を真剣に考えております。

とてもショッキングな出来事ではありますが、この出来事を教訓にしてミランには頑張って欲しい!


FORZA MILAN  !!!



ワールドカップも終わり皆様もやっとゆっくり寝られると安心されている事と思います。 ええ、私もそう思ってます。

しかし今月末にはギネスインターナショナルカップがあり、試合開始が日本時間で平日の朝9時とかなんとか...。

昨シーズンは不甲斐ない成績に終わり、監督にインザーギを招聘して新体制をついこの間発表しました。

その中で私が今最も興味のある人事について書いてみます。



◎セットプレーの魔術師

昨今のサッカー界ではセットプレーの重要性については多くの議論をされています。 現代サッカーでセットプレーからの得点は少なく見積もって20%ほど。そこからの一連でのプレーからの得点を含めると30〜40%を占めるというデータもあります。

もしセットプレーでの得点が増えて失点が減る事になればどれだけの勝ち点につながるかは想像に容易い事です。

今回の新体制でのコーチ発表で目を疑いました。 そこには「セットプレーテクニカルコーチ ジョバンニ・ヴィオ」という名前が書かれていたのです。

ヴィオには2年ほど前から注目していました。 私は彼の入閣が今年一番の目玉になるのではないかとも思っています。 彼は現在セリエでは唯一のセットプレー専門コーチ。

ミランの弱点を武器に変える可能性のある人物なのです。


◎23ゴール

ここ数年、ミランがセットプレーから得点することはあまり多くありません。 それに比べて失点は数多くあります。

12-13シーズン欧州で最もセットプレーでの得点を稼いだチームがセリエにあります。 そこはフィオレンティーナです。

モンテッラ監督の元、新しいチャレンジを積極的におこなっていたヴィオラはセットプレー専門コーチを招聘しました。コーチングライセンス講座で知り合った二人は意気投合し、仕事を共にすることになります。

その結果が23ゴールという数字でした。

昨シーズンのチーム得点王はバロテッリで14点。 まぁこれは少なすぎますが、重要な補強であるということは理解できます。


◎6000

ヴィオには無数の引き出しがあります。 そのパターンは6000通りとも言われています。本人も実際の数字はわかっていないようですが。

ミランのセンターバックにはラミやサパタ、今シーズンから加入するアレックスといったフィジカルに優れた選手がいます。

彼らにセットプレーからの得点が増え守り方を覚えたとしたら、そんなに素晴らしい事はないでしょう。

ヴィオはインザーギが惚れ込んで入閣をミランに直訴したそうです。 これだけで来シーズンをワクワクできますね。


◎セットプレーとはサッカーとは別な競技である

サッカーは常に止まることなく動いてるものです。 その中でも特別な瞬間、ボールが止まっている時がセットプレーです。 そこから先は皆で意識を共通させてプレー出来ます。 これが通常とは大きな違いですよね。

彼のインタビューから少し抜粋します。

「コーナーキックを例に取れば、ボールが放たれてからエリア内に達するまでの時間はおよそ0.3〜0.4秒。さらに、エリア内に到達したボールを味 方が捉えた瞬間から起算して、そのシュートに反応するためにGKが必要とする時間がおおよそ0.4〜0.5秒とされる。したがって計0.7〜0.9秒のう ちの0.3秒ほどを削ればGKは反応出来なくなる。」

削るとはGKの視界からボールを消す事。 これはもちろん一例ですが、このような理論が彼の中にたくさんあります。

これが最先端の戦術だと私は思います。



新体制になり、選手たちはすでにシーズンインしています。 選手の出入りも多く発表されています。

様々な改革が行われています。 数々の栄光を勝ち取った過去に戻りましょう。

FORZA MILAN !!!