2011年11月アーカイブ

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*今日唯一の明るいニュース。パトからは点の匂いがしてました。

長ーいインターナショナルマッチウィークが明けてやっと日常が戻りました。しかし残念な結果だったミラン。気になる所が何点か見つかったのでそれを中心に書いてみます。

◎いつも通りの良い試合への入り方だが・・・
試合開始からすぐに両チームの思惑がはっきりしていました。
「攻めるミランに守るフィオ」
フィオは開始から最終ラインをPAから5メートル以内の位置に置く超守備的なフォーメーションでした。それに引き換えミランは前からガツガツ攻めていき、ネスタとチアゴは大体ハーフウェイライン辺りまで上がっている。開始早々から得点が入りそうな超攻撃的な姿勢。予想通りにフィニッシュ近い所まで何本もボールを運んでいました。シュートも何本も打っています。しかし点が入らない。それに対してフィオは攻撃がちぐはぐで大事な所でのパスミスや判断ミスが目立つ。この展開はいつものように大量得点の期待できる展開。安心して観ていましたが試合は動かない。結局最後までこの展開でフィオに守りきられてしまいました。攻めれている展開が続くとミランの選手達に余裕が生まれ、それが慢心となりハードワークが少なくなっていったようにも見えました。2列目以降からの飛び込みが少なくなり、シュートで終わるもミドルばかり。ネットを揺らすもオフサイドの判定で取り消し。リプレイを見るとこれは完全にオフサイドではありませんでした。今回の副審はオフサイド判断基準に少しタイムラグがあったように思います。ラインを突き抜けるプレーはオフサイドが多く、逆に戻りオフサイドは見逃されていた事が多かったです。
勝てる試合を落としてしまった感が強いこの試合後はまるで狐に鼻をつままれているような気分になりました。この試合でフィオ初采配であるデリオ・ロッシが狙ってこの展開を作ったのであればとんだ狸ですね。まぁセリエではこんな狸監督は山ほどいるのですが・・・

◎膠着状態の打破の為には
色々な要素でなかなか難しい事とは思いますが、やはり早めにパトかインザーギを投入するべきでしたね。相手のDFがあそこまで引いてくるとロビーニョは活きません。事実昨日の試合では引いてボールを受ける事が多くなり、3センターの位置まで引いてボールをもらう事が多かったです。そうなるとイブラがボールを持った時に前線に誰もいなくなり手詰まりになってしまう。そこにパトやインザーギなどの選手を入れると前線に踏みとどまって勝負する事が出来ます。この判断を後半開始時に出来れば良かったですね。
しかし難しいのは前半で圧倒的なポゼッションを取り、何度もフィニッシュまで行っていたという事実がある事です。フィオのGKボルツが当たっていたのでゴールを割る事が出来ませんでしたがそのうち入りそうな空気はありました。
ロビーニョ自体も調子が悪かったわけではなかったので後半早々から交代させると気持ち的に後を引かせてしまう可能性もあります。
それに今までの試合でケガ人が出た以外でアッレグリが同点の時に後半開始もしくは15分以内で選手交代をした事は今までありません。これは彼の癖か哲学なのでしょう。
こういった状況がやるべき事の判断すべてを遅らせてしまい勝ち点を2ポイント落としてしまったのかもしれませんね。しかしもしも、ここまでの事をデリオ・ロッシが初めから読み切っていたというのであれば怖い話だとは思いませんか?私はあり得ると思っています。だって私程度の知識でもこの展開が見えてきますからね。それがセリエだとも思っています。

◎パトの復帰
これは良かったです。彼の決定力は拮抗した試合の中では大きな助けになります。キレも良さそうでしたしビックチャンスも少ない時間の中で数度作っていました。彼は怪我が多い割には復帰した時は必ずコンディションを作ってきます。本当に関心しますね。すでに完成に近い状態であった18歳のころから成長スピードが遅く感じるため不満に思う人も多いでしょうが、彼のような天性の得点感覚を持った選手は絶対に手放してはいけません。これは才能であり努力で何とかなるものではありませんからね。もう少し成長というか開花を待ちたいです。FORZA PATO !!!


老獪な古狸にやられた感のある試合でしたが得るものも多かったと思います。
慢心は大きな代償を支払わなくてはいけないという事。
もっともっとこのチームが成長する事を願います。
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*親分の靴を磨く子分の図
本来は点を決めた方が磨いてもらえるもんなんですがね・・・

大量のアルヘンティーナを擁して今季はナポリやインテルを沈め快調な滑り出しを見せたカターニア。調子が良いチームだけに少し怖かったですがアウェイでは勝ててないチーム。そんな相手に完勝してくれました。

◎ゲームがバタバタしててもバタバタしないミラン
開始から飛ばしてくるカターニア相手になかなかポゼッションが取れないミラン。こういう展開だと1本のパスミスからカウンターを喰らうケースがあるのですが今日のミランはまさしくカンピオーネ。バタバタしているカターニア相手にロングパスを放り込んで裏をしたたかに狙う。後方からイブラ、アクイラーニが精度の高いパスを供給し簡単にチャンスを作っていました。それを受けても前掛かりに攻めてくるカターニアは勇敢でしたが相手が悪い。開始7分にPKからイブラが決めてミランがあっさり先制。それでもカターニアは食らいついてくるがラインを高く保ち過ぎて裏のスペースが空きまくる、スペースが大好物なロビーニョに2点目を決められて早々に試合が決まってしまいました。その後はミランがしっかりとポゼッションを取り、試合を落ち着かせて膠着状態へ。まさに王者の貫録ですね。素晴らしいゲーム運びでした。後半も左サイドに起点を作りながら2点追加。強かったです。

◎スーぺルピッポ
インザーギは本当にファンに愛されています。後半開始早々クルヴァスッドからはピッポミーオの大チャント。ピッポがベンチにいると必ずファンはピッポ投入を要求します。同点で膠着した時にも必ず大合唱。確かに彼は何かをしてくれる期待感が未だに半端ないですからね。この試合でも79分に途中出場するとイブラのパスから1対1を作る絶好のチャンスを作っていました。ロビーニョもライン上での駆け引きは上手いですが流石にピッポの域には達していない気がします。フル出場は難しいですが今年も大事な所での春ピッポに期待しましょう。

◎ギモン
ミランのCKは10中8,9はチアゴシウバに合わせます。これはミランの試合を見続けている人の中ではもはや常識といった所ですが気になる事が一つ。こんなデータはセリエのチームにはわかりきっているはずなのにマークがいつも甘い。後方から集団に向けて突っ込んで行ってのヘディングが多いから捕まえ切れないのでしょうか?ミランにとってはいい事なのですがいつも疑問に思います。単純に捕まえ切れないだけなのか、それともそれを上回る技術の高さなのか?はたまた捕まえないといけない選手が多すぎて手が回らないだけなのか?今後の試合もここを注目して観てみたいと思います。誰か明確な答えがわかる人がいたら教えて下さい。

リーグ戦を5連勝とスクデット争いの中心にまた帰ってきたミラン。今後も年明けまでは格下相手が続きます。この連勝をずっと維持して欲しいものです。年末まで連勝が続けば安心してCLに集中出来ますしね。
それと気になるのが長引くイタリア経済の不調。ここ最近でまた大きな動きがあったようですね。政治の事にはあまり詳しくないので誰か教えて下さい(苦笑)
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試合も大事だけど人命はもっと大事。
カッサーノが緊急入院した顛末をまずは書きます。

カッサーノは10月29日のローマ戦終了後、ミラノに戻った際に体調不良を訴えて緊急入院。視力低下や会話が困難になるなどの症状が見られ、イタリア『ANSA通信』は先日、虚血性脳卒中だったと報じた。ミランは声明の中で「事実と確認できない情報」だとしていたが、2日の公式発表で卵円孔を原因とする脳卒中だったと認めている。
ミランによれば、カッサーノが脳卒中に見舞われた原因は、左右の心房を隔てる隔壁に卵円孔が開いていることだという。クラブは、カッサーノが近日中に穴を埋める手術を受けると発表した。また復帰については、手術後の経過を見てから判断した方が良いとしながらも、「数カ月後になるだろう」と明かしている。
なおミランは、迅速な処置を施したため、カッサーノの健康状態は良好だとも強調している。また、イタリア『スカイ』のインタビューに応じたガッリアーニ副会長は、同選手の復帰について次のように話した。
「本人は絶対に復帰したいと望んでいる。30日の時点で私はかなり心配していたんだが、今は不幸中の幸いだったと彼に伝えたよ。引退の危機はないし、4、5、6カ月はかかるだろうがね。もちろん、それは許可が下りてからのこととなる」
以上goal.comより転載。

結果軽い脳卒中だったようです。卵円孔というのは人間が生まれた時には開いているものらしいのですが生後すぐに通常は塞がるもののようです。稀に塞がらない人もいるらしく、そこに血栓が出来てしまっていたようです。半年後には復帰できるようなので良かったですがEURO2012には間に合わない模様・・・。最短で回復すれば可能性はあるかもしれませんが難しいでしょう。彼は代表でもキーマンだっただけに残念です。今は生命に異常がなかった事を喜びましょう。

試合に関してはカッサーノの容体が不安な中行われ、ミランの選手には気合いが満ち溢れていました。しかし、結果は痛恨のドロー。これでバルサ戦を勝たないと1位通過が難しくなりました。

◎完ぺきな試合への入り方
アウェイでのスタディオン・ディナモで行われたこの試合、バテのサポーターは大はしゃぎでした。チャントを大声で歌い続けてゴール裏は跳ねまくる。素晴らしいサポーターが作り出す素晴らしい雰囲気でした。そんな中でも経験豊富なミラニスタ達は物怖じともせずにバテゴールに容赦なく詰め寄っていました。選手全員から得点を取りに行く意思を感じる気迫のこもったプレーは元気だったバテ選手達を開始早々からゴール前まで下げさせていました。前からのプレスも最初は積極的だったバテですが10分を過ぎたころからパス回しに翻弄されて足が止まっている状態でした。
そんなミランペースの展開から22分には早くも先制点。ロビーニョの抜け出しからイブラのシュート。この時点で勝ちを確信してしまったのは私だけではないでしょう。その後ロビーニョが1対1を外しても店内では大爆笑、いつもの事だと笑っている余裕もありました。この時までは・・・

◎痛感したカッサーノの不在
後半55分に厳しいジャッジでPKを取られて同点に追い付かれてしまいました。しかし、前半から続く得点のにおいはずっとありました。同点に追いついた所でバテは急に自陣に引き籠ってのカウンター狙いに方針転換。選手の意思統一を見ているとゴンチャレンコ監督がハーフタイム中に指示をしていたのでしょう。こうなるとミランはポゼッションを取りながら攻め続けるのですが、最後の最後でアイデアが足りない。カッサーノがいればここにアイデアが生まれるのですが今日はいかんせんロビーニョ。シュートは外すわパスは出来ないわで前線が停滞してしまっていました。イブラとアクイラーニが前線に気の利いたパスを出すのですがなかなか崩せない。ロビーニョの抜け出しは相手のDFラインが高い状態では絶大な効果を発揮しますが引いてる状態ではスペースがないため難しい。しかもシュートを外す。引いた相手にアイデアがないプレーでは点が取れません。カッサーノがいれば・・・

◎疑惑の交代
66分にネスタが負傷交代。嫌な雰囲気は続きます。こうなると選手交代で流れを変えなければいけません。そこでアッレグリはアクイラーニを変えてセードルフを投入します。

???

バイタルエリアに入り込みこの日もミドルシュートやラストパスを効果的にしていたアクイラーニに変えてセードルフ。確かにセードルフはバイタルエリアでアイデアを出せる選手ではありますが、怪我明けの選手にそこまでの期待をしてもしょうがないでしょう。しかし、ケガ人多発のミランベンチではセードルフしか頼れないのも事実。しかし、なぜにアクイラーニ?どう考えても明らかに役に立っていないロビーニョとの交代でしょう。ボアテングにもっと高い位置にポジショニングさせてそこの位置にセードルフを入れる方が前線にアイデアが生まれやすいと私は思いました。結果からみても中盤からパスが出なくなり、手詰まり状態は改善されていませんでした。
守備とのバランスを考えての交代である事は理解できます。しかし、引いた相手に点を取りに行くのであれば多少のリスクを負うべきです。そのために取れる勝ち点を落としてしまったと私は思います。

この試合では確実に勝ち点3を取る事が大切でしたがそれが出来ませんでした。
またまたケガ人が出ていよいよ苦しくなってきましたね。
早くみんなが帰ってこないとリーグ戦も取りこぼしが増えてしまいそうで不安です。