2011年10月アーカイブ

R.I.P. SUPER SIC

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*10月23日(日)にバイクレースのMotoGPにてレース中に事故にあい、亡くなってしまったマルコ・シモンチェリ選手(享年24歳)に対する追悼メッセージ。彼はミラニスタでありこの試合のチケットも予約済みであったそうです。個人的にかなり思い入れのあるレーサーでサインや握手もしてもらった事があり、陽気でファンサービスを怠らない素晴らしい青年でした。とてもアグレッシブなレーシングスタイルは賛否両論ありました。今後が楽しみなライダーであったのでとても残念です。青山にあるホンダ本社に10月30日まで献花台が設置されてます。心よりお悔やみを申し上げます。

レッチェ戦はシモンチェリの事故の直後でもありどうしてもブログを書く気になれませんでした。
青山に献花しに行ったり、シモンチェリのミランユニを注文したりして自分の中で整理をつけました。今後も彼とともに私はミランを応援し続けます。
彼のエピソードを一つ書きたいと思います。
今年のMotoGP日本グランプリは東日本大震災の影響で4月から10月に延期になりました。しかし福島原発事故の影響で多くのライダーが日本へ来る事に難色を示していました。私もチケットを取っていましたが多くのライダーが不参加なのであれば・・・と思っていた所、シモンチェリがある声明を出してくれました。
「俺は日本へ行くよ。日本の野菜も刺身も食べるつもりだよ。だから日本の皆も一緒に頑張ろう!!」
彼と日本人ライダーの青山選手が真っ先に参加表明してくれました。本当にうれしかった。これからは彼を応援し続けようと思いました。結局ほぼ全員のライダーが参加した日本GPで彼は素晴らしい走りを見せてくれました。表彰台には届きませんでしたが4位でのフィニッシュでした。

好きな人が亡くなるのは本当につらいです。
自分は懸命に一生を全うしようと思います。






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*テクニシャンは囲まれる宿命ですね。

危なげない試合でグループリーグの半分で勝ち点7点目を取れました。目指すは1位通過なので最終戦のバルサにはシャビにアンチフットボールと言われる位ミランらしい試合をしないといけませんね。

◎格下相手の横綱フットボール
立ち上がりは両チームともDFラインを高めに保ち攻撃的な布陣で挑んでいきました。両チームのラインが高いので非常にコンパクトな展開。バテは前線から積極的なプレスをかけてくるものの、ミランのテクニカルなパス回しにはついていけない模様。そうなるとミランにとって好都合。両サイドバックを高い位置に置き、サイドのスペースを積極的に使う事で相手のラインを下げさせる。格下相手に良く見るやり方ですね。1点目もこの戦術から生まれました。中央→サイド→折り返し中央→ゴール。中盤の3人もノチェリーノ、ボアテングがゴール前まで詰めて、アクイラーニがバイタルエリアに積極的に入ってくるため結局バテはゴール前を固めることになってました。そうすることでさらに楽にパスが回せる。終わってみたらパスの数もミラン481本、バテ301本と圧倒的。成功率も80%対69%とミランが試合を終始支配していました。前日会見でアッレグリが「強い内容が必要だ。」と言っていた通りのゲームになりました。

◎エコフットボール
前半は積極的に襲いかかっていったミランも後半からは省エネ運転。パスを回しながら相手をゴール前に集めてミドルで終わる。相手にボールを持たせるがカウンターをさせず攻めあぐねさせてミドルを打たせて終わらせる。運動量も相手に比べると13キロも総走行距離が少なかったです。相手にボールを持たせても危ないシーンを作らせないのでプレスも緩め。ボールポゼッションでは55%対45%という数字がそれを物語っていますね。本来なら前半に3点位取れていれば後半はもっと省エネ出来たんでしょうがカッサーノとネスタを休ませれたのでいいでしょう。こういう所のミランの狡猾さは大好きです。普段からセリエを見てない人が見てるとつまらないんですけどね(笑)

◎中盤の活性化
パレルモ戦に続き中盤の選手が良い動きをしていましたね。両インサイドハーフと両サイドバックが良く上がっていたため、ワイドな展開からも中央からもシュートで終わる理想的な攻撃が出来ていました。ミドルシュートが増えてきましたね。これはカウンターを受けないためには大切なことだと思います。
アクイラーニは本当に効いていました。シュート本数もイブラと同数の5本でチーム1位でした。シュートが打てるポジショニングを取れるインサイドハーフである彼の存在は大きいです。それでいてつなぎ役もこなし、守備に穴もあけない。ゴールを決め出したらもっと良くなっていきそうな気がします。
ノチェリーノも積極的にゴール前まで上がっていました。しかしシュート本数は0本とアクイラーニとは対照的。もう少しゴール前でダイアゴナルな入り方をしてみたり、イブラのそばにいるなど多少のポジショニングをおぼえれば改善できそうな気がする。守備は良く追いかけるが間合いの取り方が下手で良くぬかれていました。やはりノチェリーノにはもう少しインテリジェンスが欲しいです。
ボアテングは昨年ほどのハードワークが減ってきている印象を受けました。まだまだコンディションが上がってきてないのだと思いたいですね。しかし2点目となるミドルを決めるなど要所はおさえています。まだ若いのでベテランの省エネを見習わないようにして欲しい。
ボメルはフィルター役では大活躍。ポジショニングは流石です。しかし昨日はパスミスが目立ちました。失点につながる可能性のある重大なミスもしていました。これも今後コンディションが上がってくれば改善されると思いますが。

パレルモ戦に続き良い内容での勝利を収めたミラン。ここから2試合は格下が続くので今回のゲームのようなフットボールが出来ればいいですね。試合開始から省エネし出す悪い癖が出なければいいですが・・・
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上:親分に褒められる子分の図

◎勝利に飢えてるミラン
最近色々な記事が流れました。
イブラとカッサーノがやる気がないだの、その二人は金目当てでそんな事言ってるだの、テべスやバロテッリを獲得するんじゃないかだの。しかし1勝2敗2分(ストライキの為1試合未消化)で迎えたインターナショナルブレイクだけに色々な憶測が流れただけだと私は思っています。そしてそんな不安をかき消してくれるかのような試合を見せてくれました。
開始早々、DFラインを高くして前線に人数をかけて積極的に攻めるミラン。前日会見でアッレグリが珍しく「この試合は絶対に勝たなければならない。」などと強気な発言をしていた通りに、選手からは気迫を感じるプレーが見えました。それに対してラインを下げてDFとMFが良く組織されていてなかなか良い守備を見せるパレルモ。しかし昨日のパレルモはチャンスメイクの部分で何も出来ませんでした。それは試合を通して枠内シュート0本という数字を見ても明らかです。
試合を通してポゼッションを取り続けていたが前半30分過ぎにミランがペースダウンし始める。連動性がなくなりだして選手がイライラし始めた時にチアゴシウバの負傷退場。最悪の状況です。しかしそんな時にやっぱり頼りになるのはイブラでした。相手ゴール前で起点になってのチャンスメイク。この先制点からミランが自分たちのペースで落ち着きだして試合を支配する事が出来ました。勝利に対する執念が悪い方向に流れだした所で良い形からの先制点。危なさはありましたが執念は今後とも持ち続けてもらいたいですね。

◎ジャブからの左フック戦法
昨日の試合で良い形を多く作っていた攻め方がありました。それはゴール正面からやや右より辺りまでのエリアでボールをキープし、中央にDFの目を集めてから左サイドへロングボールを放り込んでシュートまで持っていくという形。1点目がまさにその形でした。
密集した中央でキープするのは主にイブラとカッサーノ。そして左サイドと中央にはロビーニョ、イブラ、カッサーノ、アクイラーニ、ノチェリーノと様々な選手が飛び込んでいました。ゴールにつながらなくてもほとんどがシュートで終わっていましたし、昨日の試合ではとても効果的でした。これはおそらく練習していた形なのでしょう。人が変われど連動性がありました。今後ともこの戦術は多く見られるかもしれませんので試合を見る際は意識して観てみると面白いかもしれません。
ただ、この戦術は基本的にゴール前に引き籠る格下相手に効果を発揮するものですのであしからず。

◎カオスだった中盤の変化
今季の試合で良く失点したパターンが、両インサイドハーフが上がり過ぎたスペースを狙われてのカウンターでした。ガットゥーゾが右に入っていた場合しっかりと守備のポジショニングが出来ている為、ファン・ボメルとガットゥーゾの二人で中央のフィルターが出来ていましたが、新戦力のノチェリーノやアクイラーニが入った場合にはこれが崩れていました。昨日の試合では、前日会見でアッレグリが「今週は良い練習が出来た。」と言っていたように様々な所が改善されていましたね。
何といってもインサイドハーフに入ったアクイラーニのポジショニングが絶妙でした。ファン・ボメルとトップ下の間に意識してポジショニングしてつなぎ役になっていた所や、ファン・ボメルが中央にいない時にそこのポジションをしっかりとカバーしていました。昨日は珍しくファン・ボメルが前線に飛び込むケースが多かったので気になっていたのですがこれで納得。さらには先制点の場面では先に述べたように左サイドのスペースに飛び込んでアシストまでしていました。運動量も豊富で中央のスペースも良く埋めていたのでイブラがボールを欲しがるあまりにズルズルと下がってくる事も昨日は少なかったです。そのおかげで昨日のイブラはゴールに近い位置でプレーでき、しかもボールも良くもらえたためにリズムを掴めて調子も良かったのではないかとも思います。
アクイラーニにはキープ力もあり、中盤の底でボールを持っているときにはキープしながら左右中央にロングパスを散らせるのでピルロ的な役割もこなせる所がさらに素敵。ポジショニングセンスがいいので運動量がある時は中盤のフィルター役にもなれるから大好き。
ノチェリーノに関しては苦しい場面で先制点を入れたので及第点。しかしここにボアテングが入るともっと面白くなったのではないかと思います。ノチェリーノではサイドのバイタルエリアに穴をあける場面が多く、そこを突かれていたら危なかったかもしれません。ここはもう少し改善して欲しいです。
ポゼッションを取る事を信条としているミランにとって中盤は肝です。ここにアクイラーニがフィットしたことで一気にミランのフットボールが改善されていました。これはすごくポジティブな事だと思います。

久々に良いフットボールを見せてくれたミラン。このままカルチョの主役の位置まで再び戻ってくれる事を期待できる試合でした。
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インターナショナルブレイク前の最終戦。
アウェイでのモチベーションの高いユベントス戦。
ケガ人がぼちぼち復帰してきた。
前の試合で結果を残してるミラン。
ユベントスのキーマンはミランが知り尽くしているピルロ。

ミランが結果を残すために十分な要素があった試合であると思います。
ではなぜ結果を残せなかったのか?
自分なりに検証してみたいと思います。

◎思った以上に良かったユベントス
ここ数年若手イタリア人主体のチームに路線変更していたユベントス。昨年もホームでやられましたが今年はアウェイでやられました。ハードワーク出来る選手中心のメンバーを見た時に嫌な予感はしましたが、ユベントスはきっちりミランの弱点を突いてきました。前線の選手から積極的なチェイシングを仕掛け、自陣の深い位置までしっかり戻る。DF陣はカウンターに気を付けながらも出来るだけ高いラインを保ち続ける。MFも激しい上下動を繰り返す。素晴らしいトータルフットボールですね。試合中に気づいた方は多いと思いますが、ミランゴール側でのセカンドボール奪取率がバルサ並みに高かったです。バルサと違うところは深追いはせずにボール奪取出来ないと判断した時はしっかりと守備ブロックを作る所。前線からのプレスとピルロの存在のせいでミランのDFラインを上げさせなかった為、ミランの攻撃には守備陣からの連動性はなく攻撃陣の個人任せ。数少ないミランのチャンスも自陣でしっかりブロックを作っている為崩させない。カウンターの隙も与えてないので枚数も十分に足りている。つまりミランの前線を間延びさせFWを孤立させているのでユベントスは楽に守れてたという事ですね。
パーフェクトなミラン対策だと思います。しかもそれを90分集中を切らさずに続けた所が素晴らしいコンテコーチの采配だと思います。しかし、ミランに打開するチャンスがなかったわけではありませんでした。それは個人能力の問題ですのでユベントスの現状メンバーで出来る最善策というところでしょうか。

◎ちぐはぐなミランの攻撃
イブラヒモビッチ、カッサーノのアタッカー陣はちょっとかわいそうでしたね。チャンスはどれもお膳立てされたものではなく、苦し紛れのものを強引になんとかしてくれといったものでした。優秀なアタッカーでも一人で何でも出来るほどフットボールは甘くない。昨年はイブラがそれをやってくれていたのですが・・・
ボアテングの状態が酷く悪そうだったのも良くない所でした。体も重そうでしたしチャージがほぼ全てアフタープレーでファールを取られていたし、自分のプレーに苛立っていたのも随所に見れました。これは早めに交代に踏み切らなかったアッレグリの采配ミスです。ネスタの負傷交代でゲームプランが変わってしまったのも理解できますがカッサーノではなくボアテングを交代させるべきだったでしょう。
全体的に連戦の疲れとコンディション不良が目立ちました。それが後半にもろに出ましたね。
前半にあれだけボールポゼッションを取っていながら後半ユベントスがハードワークを続けられた所が予想外だったのかもしれませんが省エネ運転中のミランにはそれは厳しいです。後半逆にポゼッションを取られてしまったミランは試合終了まで集中を保つ事が出来ませんでしたね。
途中で「引き分けだったら上出来かな」と思いだした途端にユベントスのポゼッションが良くなり始め、結果終了間際に2失点。選手も私と同じ考えを持ってしまったのかもしれませんね。残念です。

◎この試合から感じた問題点
アッレグリは選手たちにハードワークを望みます。それは方向性として素晴らしい事です。しかし実際はどうでしょう?リーグ戦が始まってる以上コンディション不良は言い訳になりませんし、この試合では交代枠とアバーテの離脱以外はほぼベストメンバーで臨んでいました。それでも負ける時にはほぼ毎回同じパターンで負けます。選手たちのハードワークが足りなかったときです。全員が同じ気持ちを持って少しづつ改善していけばすむ所をすこしづつサボってしまう所ですね。年がら年中強い意欲を持ち続けるのは本当に難しい所ですがモウリーニョやファーガソンのチームはそれが出来ます。となるとアッレグリのモチベーターとしての資質の問題になるのかもしれません。ただし、昨年のように1年目で実績のない監督がスクデットを取れるという事は何かしら持っている証拠でしょう。

最終的には選手のコンディション不良という言葉で簡単に済みそうな話なのですが、今後の事を考えてアッレグリにはもう少し頑張って欲しいですね。カリスマ性というのは急につくものではないですが、こういった敗戦を踏まえて大きくなって欲しいです。